
新宿方面からのロングライドの帰り、ちょうど五反田のあたりで、腹が減ることが結構あって、そんなときはだいたい、山頭火に寄ります。

ここの塩ラーメンは、美味しいなぁ。
山頭火って、昔はもっと店舗があったんですよね。横浜にもありました。なんと、そごうの最上階のレストラン街に。当時、流行ったんでしょうね。いまはもう、横浜にはなくて、東京まで行かないと食べられません。東京は、原宿店・渋谷店・五反田店の三店舗。昔はもっとあった気がするなぁ。

私が大学を卒業して、就職したのが渋谷らへんの小さな会社で、仕事の帰り、よく渋谷店の山頭火に寄ってました。味はあのときと、同じですね。たべてると、いろんな思い出がよみがえります。

会社は、ボスが1人、スタッフが3人の小さな会社で、初任給は13万円でした。保険や年金は、そこから自分で払います。仕事は週休一日。朝10時から夜遅くまで。夜中の10時から打合せがはじまって、終電に間に合わなくなって、会社で寝る、なんてことも度々ありました。そういうときのために、スタッフは各自、寝袋を用意してましたね。
つらくてしんどかったですけど、それは自分の能力が低いからで、早く仕事を覚えて、一人前になって独立しよう、そんな気持ちで働いてました。

山頭火を食べてると、そんな当時が思い起こされます。
「あのとき成りたかった自分に、成れましたか?」
麺をすすってると、昔の自分が、そう問いかけてきます。
「それは仕方ないよ。運もあるからさ。でも俺は、損得では生きてこなかったよ」
そう返答します。
(おしまい)