
来年の4月から、チャリも反則金がとられちゃうみたいですね。

今はパブリックコメントを募集している段階ですが、これは形式的なもので、来年4月から施行されるでしょうね。
仕方ないとは思いますが、うーん。
113の違反行為
各社ニュースでは「113の違反行為」と言われていますね。113個ってすごいなぁ。違反行為って、そんなに細かくあるんですね。
これに違反すると反則金をとられてしまうので、この113個を知りたいのですが、探しても見つかりません。それらしきものが、パブコメ募集ページにありましたが、これがそうかな?
このPDFが「自転車をはじめとする軽車両の反則行為と反則金の額」という資料で、中身はこうなっています👇
- 12000円
携帯電話使用等(保持) - 12000~9000円
放置駐車違反(場所により変動) - 12000~6000円
速度超過(速度により変動) - 9000~6000円
駐停車違反(場所により変動) - 7000円
遮断踏切立入り - 6000円
信号無視
通行区分違反
追越し違反
踏切不停止等
交差点安全進行義務違反
環状交差点安全進行義務違反
横断歩行者等妨害等
安全運転義務違反 - 5000円
信号無視(点滅信号を無視した場合)
通行禁止違反
歩行者用道路徐行違反
急ブレーキ禁止違反
法定横断等禁止違反
路面電車後方不停止
優先道路通行車妨害等
環状交差点通行車妨害等
徐行場所違反
指定場所一時不停止等
幼児等通行妨害
安全地帯徐行違反
被側方通過車義務違反
通行帯違反
道路外出右左折合図車妨害
指定横断等禁止違反
車間距離不保持
進路変更禁止違反
追い付かれた車両の義務違反
乗合自動車発進妨害
割込み等
交差点右左折等合図車妨害
交差点優先車妨害
緊急車妨害等
交差点等進入禁止違反
無灯火
減光等義務違反
合図不履行
合図制限違反
警音器吹鳴義務違反
乗車積載方法違反
軽車両整備不良
自転車制動装置不良
泥はね運転
転落等防止措置義務違反
転落積載物等危険防止措置義務違反
安全不確認ドア開放等
停止措置義務違反
公安委員会遵守事項違反 - 3000円
通行許可条件違反
歩道徐行等義務違反
路側帯進行方法違反
並進禁止違反
軌道敷内違反
道路外出右左折方法違反
交差点右左折方法違反
環状交差点左折等方法違反
軽車両乗車積載制限違反
制限外許可条件違反
原付等牽引違反
自転車道通行義務違反
警音器使用制限違反
どひゃー😅 113個も無いみたいだけど、それでも十分すごいな。これほんとにやるの? ひえー。
踏切不停止等(6000円)って、本当に青切符きるの? 現状ほぼ全員青切符ですね。
指定場所一時不停止等(5000円)とあるので、交差点の停止線はみ出しも、これからは青切符ですね。きびしー。
合図不履行(5000円)も、青切符なんですね。右折・左折・徐行・停止のハンドサインを覚えなきゃ。ハンドサインなんて、ローディーだって滅多に出さないけど。あはは…。
いやぁ、すごい世の中になったなぁ。
スマホ運転とか、明らかに危険なのは、バッチリ取り締まってほしいですけど、それ以外のはドサクサでブッ込んできた印象かなぁ。
警察官の裁量
とはいえ、違反行為したら必ず青切符、とはならないようですが、どうなんでしょう。
NHKニュースによると、警察庁長官からは「悪質・危険な違反行為については反則金の対象」とのことで、悪質性・危険性が高い場合のみ、というニュアンスです。
また、警視庁作成の資料にも、「悪質性・危険性が高くない大半のケースは引き続き、指導警告」とあります👇

この資料👆には、悪質性・危険性が高いと判断される事例ものっています。もし青切符を切られそうになって、不当に厳しいと感じたら「どのへんが悪質性・危険性が高かったんですか?」ときいてみるのも手ですね。事例にてらしあわせれば、処分の妥当性が判じられます。
てか「大半のケースは引き続き、指導警告」で済ますつもりなら、そこは罰則強化しなくていいのでは❓ う~ん…😅
ところで、横浜にはイセザキモールという商店街があります。自転車走行が禁止されていますが、走ってるチャリをそこそこ見かけます。とある夏の日、一人のおばあさんが自転車で走行していたら、隠れていた警察官にとめられ、書類(告知票かな)をとられたのを見かけました。おばあさんはゆっくり走っていたので、危険な感じは無かったけどなぁ。書類をつくっている間、別の自転車が結構なスピードで走り抜けていったりして、なんだかなぁ、な光景でした。

青切符か指導警告かは、現場の警察官の裁量で決まる部分もあるでしょうね。杓子定規じゃなく、納得感のある裁量だといいけどなぁ。これからは警察官のノルマのために取り締まられちゃうのかなぁ。取り締まりやすい相手を取り締まるのではなく、危険性が高い相手を取り締まってくれーって思います。
自転車保険→ヘルメット→青切符
自転車ユーザーには、青切符は単発のトピックというよりも、一連の規制のつらなりとして感じられると思います。
- 自転車保険義務化(2019年@神奈川)
- ヘルメット努力義務化(2023年)
- 青切符&反則金(2026年)
ここ最近、たてつづけに規制強化されているので、自転車ユーザーへの否定的なメッセージみたいになっちゃってますね。自転車にのってても、スレスレを車がビュンビュン抜いていくので、自転車には乗るなという空気をひしひし感じます。肩身が狭いですね😅
整備がすすまない自転車専用レーン
事故を減らすなら、罰則強化よりも、自転車専用レーンが効果的です。チャリを区画して隔離しちゃえば、事故は減るし、なんなら自転車利用も促進できます。
なのに、自転車専用レーンって増えないですね。道路が狭いからでしょうか。
ちなみに、横浜の中心エリアは、幹線道路が4本並行して通ってます。そのうち、自転車専用レーンがあるのは1つきりで、だいたいいつもふさがっています。

自転車ユーザーへの風当たりがきつすぎるよぉ。なんか飴をくれー😂
車がチャリを追い抜く際、十分な間隔、安全な速度でない場合は、車に反則金7000円

おお!これは良さそうです。
これも来年4月からだそうです。これでもう轢き⬛されずに済むかなぁ。しかしこれ、実効性あるんでしょうか? 警察はどうやって取り締まるんでしょう?
チャリもドラレコ必須の時代がくるのかなぁ。なんか、Twitterにそういう人いたなぁ。サイクリング中に幅寄せしてきた車を、動画で逐一晒してる人。気持ちはわかるんですが、憎しみの連鎖がはじまりそうです。やっぱ、レーンで棲み分けたほうが、お互い幸せなんじゃないかなぁ。
交通の未来
だけど、道路はなかなか変わりませんね。
2008年に道交法が改正され、「自転車は原則車道」が始まりました。道路もそれにあわせてリフォームされれば良かったのですが、道路はそのままで、制度だけが改正されました。そのシワ寄せが自転車に集中し、現在、自転車ユーザーにとって、車道はアウェーな環境です。
LUUPも同じですね。せっかくの新しいモビリティなのに、歓迎されないのは道路が旧態依然だからじゃないかなぁ。これから先、更に色んなマイクロモビリティが登場するでしょうけど、あんまりハッピーな予感がしないですね。
今ある道路は過去に作られたものなので、未来に向けた道路を考える時期に来ている気がします。新モビリティ登場以外にも、環境や健康への意識の高まりや、移動手段による心理面への影響など、新しい時代にむけてのトピックが沢山あります。物流面でも、ラストワンマイルを自転車で運送してるのを見かけます。高齢者は免許返納が促されています。いつまでも車が主役な道路の時代でも無い気がしますね。
道路の過去

道路って、昔はもっと自由だった気がしますね。道路で遊ぶとか、割と平気でした。
幹線道路は別として、それ以外の道路って、街路とか路地とか、色んな性格の道がいっぱいあった気がします。でもいまじゃ、そういう道って珍しくなっちゃいましたね。
歴史を通じて、都市空間は住民にとって
さまざまな面で出会いの場所として機能してきた。
人びとは出会い、
情報を交換し、
商売を行い、
縁談をまとめた。
大道芸人が客を呼び、
品物が売りに出された。
人びとは大小の都市行事に参加した。
行列が練り歩き、
権力掌握が宣言され、
集会が開かれ、
公開処刑が執行され、
すべての物事が衆人環視のもとで行われた。
街は出会いの場所であった。
ヤン・ゲール著. 人間の街. 鹿島出版会, 2014
車が快適に走れるようになって、子供が遊び場を失って、若者が出会いを失った、ってことかなって思います。車は道路を排他的に独占するので、人の営みとは相容れないんでしょうね。
一方、自転車やマイクロモビリティは、比較的共生的です。イセザキモールだって自転車でゆっくり走るぶんには、告知票をきるほど危険じゃないですよ。自転車がもっと見直されるといいなぁ。
(おしまい)